妻に見捨てられた男は新しい職と生活を求め、
小学生の娘を連れてカリフォルニアへ。
カーネーションを収穫する仕事に就き、
地元の荒くれ――と呼ぶには随分おとなしい、
若者のグループとも親しくなったが、
常に何ものかに監視されている気がして落ち着かない。
ある日「敵」の存在に気づいた彼は、
娘や若い仲間たちと共に戦闘を開始した。
敵の名は「土星」……。
という、荒唐無稽な「戦争」と「紙製人間」を巡る奇譚
――かと思いきや、
実は登場人物 vs 作者という一層珍妙な物語だった……
……のだけれども。
期待値が高過ぎたかなぁ。
途中まではドキドキしながら読めて、とても楽しかったが、
お父っつぁんの「敵」の正体が判明して以降、しょんぼり。
女にフラれ続けてクサクサした男の八つ当たりみたいで(笑)。
創作者が神の視座を有するのは当然だし、
それ自体をテーマに長編を物する試みも面白いとは思うが、
一編の小説として深みは感じられなかった。
多分、肝心な「土星」こと「創造主サル」の人物造形が
好みではなかったせいで、白けてしまったのだろう。
時間を置いて読み返したら印象が変わるのかな……。
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読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
英米語文学
- 感想投稿日 : 2019年3月24日
- 読了日 : 2019年3月24日
- 本棚登録日 : 2018年4月25日
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