主人公の北島真也子は中規模の時計メーカーで働く、157cm100kgを誇る大食漢。明るく愛嬌のあるデブキャラで周囲の癒やし的存在だ。
総務部人事課のOLだが、ある日、重役の思いつきで女性ばかりの製品開発チームのリーダーに指名され、苦難の日々を送ることに。
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軽いお仕事コメディーかと思ったら、なかなかリアリティのあるストーリーでした。
まずは社内の人間関係。特に部長連中のつまらないプライドからくるくだらない鞘当て。そんなものがあるから「根回し」が必要になるのです。会社にとってはマイナス要素のほうが大きいと思いました。
重役の思いつきプロジェクト。これもよくあります。(「気が変わればハシゴ外し」もよくあります。)
そして物語の中心となる真也子以下のOLたちのキャラ設定にも無理がなく、実在しそうで文句なし。
さらに彼女たちによる社員のあだ名付け。皆よく特徴をとらえており、まさに言い得て妙でセンスさえ感じます。(あだ名をつけてももらえない人間はかわいそうに思えてくるほとです。)
これらは現実にも目にする光景で、物語のリアリティを高めてくれています。
シロウトばかりのチームゆえ1度目の企画はボツに終わったものの、2度目で見事にヒット商品を生み出す展開は多少できすぎにも思えるけれど、応援せずにはいられないストーリーなのでよしとしたい。
なぜか登場人物に実在する俳優を当てはめて読んだ(真也子には渡辺直美です)ため、もうドラマを観るような感覚で大いに楽しめました。
ただ竹内係長にもう少し活躍場面を与えてやって欲しかったと、個人的には思います。
- 感想投稿日 : 2022年12月20日
- 読了日 : 2022年12月19日
- 本棚登録日 : 2022年12月19日
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