工学系の卒論作成術のようだ。
著者の専門領域が「情報科学、認知科学」ときて、最後に「舞踊学」とあって、おもしろい。
そういう人だけに、研究をどう進めるべきかや、どう成果を発表すべきかに考えなければならないことが多かったとのこと。
スケジュール管理から、材料探し、章立てまで、痒い所に手が届くように、そして明解に提示される。
ところどころにさしはさまれる、著名人の格言が入るのもおもしろい。
例えば、論文に添える写真の撮り方への注意を述べた節のまとめには、キャパの「下手な写真は被写体への接近が足りない」とくる。
2010年の刊行。
最後の章が研究不正の話だった。
門外漢には意外なのだが、理系の研究論文にはかなり頻繁に起こるのだとか。
防止策として、教授にまめに研究ノートを見せることを挙げてあった。
なにか、例の事件を予見していたかのよう。
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- 感想投稿日 : 2015年6月6日
- 読了日 : 2015年6月6日
- 本棚登録日 : 2015年6月6日
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