天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災 (中公新書 2295)

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  • 中央公論新社 (2014年11月21日発売)
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九月一日を前に読了。
防災については、いくら学んでももういいということはない。
本書では、噴火、台風、土砂災害、高潮、津波など、過去の大災害の記録から、現代に生かせる教訓を導いている。

自分の命は、自分で守ること。
避難しはじめたら、何があってもものを取りに戻らないこと。
事前に家族で避難のしかたや場所について確認しておくこと。
よく言われることだけれど、これが大事だと再確認できた。

松は10メートルを超える津波では根元から抜け、流木となって被害を及ぼすことは知らなかった。
溜池は大地震で決壊して被害を与えることがあるということも。

土地で災害を語り継いでいるところもあり、磯田さんはその記録を精力的に集めたようだ。
ここに家を建ててはいけないという形で伝わっていたり、神社の鳥居の高さで水についた高さを示したり。
翻ってわが身を見れば、今住む土地のことを知らない。
恐ろしいことだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年8月30日
読了日 : 2017年8月30日
本棚登録日 : 2017年8月30日

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