圧倒されるほどの現実の痛みや重みを描きつつ、主人公たちの魅力にカタルシスを感じる好著。これまで読んできた在日コリアンをめぐる文学やノンフィクションと比べ、主人公たちの考え方や、ルーツを異にする人々に対する日本社会のあり方が、明らかにいい方に変化しているようで、新しい時代を感じる読後の爽やかさが印象的だった。
過酷な歴史を生きてこられた在日コリアンの人々とは、ハードさのレベルが違うが、やはり同様に異郷に生きるガブにとって、在日コリアンをはじめ、異郷に生きる人々を描いた作品はいつも心が揺さぶられる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2010年8月26日
- 読了日 : 2010年8月23日
- 本棚登録日 : 2010年8月23日
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