イスラム革命後のイランを舞台にした年代記。
主人公も勝者もいない戦いの連続。表題のとおり砂の上を風が洗い流していくような展開の連続に、中盤あたりから空しさを感じてくる。
中東の砂の中の街並みや戦闘風景がありありと目に浮かぶような描写。あっという間に登場人物が殺されて舞台から降りていく。人の命が軽く感じられる。絶え間なく抗争が続いていくが非常にドライな空気を感じて、なんだか北野武監督のヤクザ映画を見たときのような空しさと渇きを感じた一冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
冒険
- 感想投稿日 : 2022年12月31日
- 読了日 : 2022年12月31日
- 本棚登録日 : 2022年12月30日
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