書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2004年5月19日発売)
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本棚登録 : 3295
感想 : 274
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出版社の夏の100選とかにいつもエントリーされていて、気になっていた一冊。
タイトルも捻りが聞いていて、どんな内容なんだろうとワクワクして読んだけど、、、。
色々と期待と大幅に違った(汗)
なぜ母と寝てはいけないかを考えてみたり、母にお金を要求する手紙と、馴染みの女へのラブレターの中身を間違えて送って怒られたとか、母の立場からすると腹しか立たないんですけど(笑)
大学生くらいに読んでもらって、評価するかどうか討論してみて欲しい。

巻末に現代だと違反にあたったり、差別的な用語があるが、時代背景を正確に表現するために敢えて残してあると注釈が付いてた。
小学生とかも手に取るおすすめ100選に選ぶなら、これ巻末じゃなくて巻頭に載せた方がいいと思うよ角川さん。


○えー…と感じた所
話の内容の7割が競馬かパチンコか、風俗の話。しかも45年前の話で単語の意味がわからなかった。トルコ風呂とかうっかりググってしまった。あと、わかっちゃいたけど、女性蔑視の気がある。蔑視というか下の生き物と思っているというか…。生きてたら80~90歳代の人かな?
もちろん全員こうじゃないってわかってるけど、この考え方が当たり前の時代がおじいちゃん世代なんだから、親世帯との同居もすんなり上手く行くわけないよね。
あと、海外のを含め、詩や他の(おそらく哲学書)著書の引用が多く、馴染みがない分とっつきにくかった。
※引用だときちんと書いていることは評価する

○ほぅ!と思ったところ
・月光仮面(これもググった(笑))やタイガーマスクは国際問題に介入できないという話
これから正義の話をしようの著書の内容を思い出した。鬼滅の刃も鬼側の視点も面白いと評価されている。
特に国際問題は双方の正義がぶつかるので、絶対的な悪が見つけにくい。だから正義のヒーローは国際紛争には絶対登場できないという記述があって、ちょっと納得した。
ただ、最近のヒーローは地球を守ってるから、宇宙人と交流が発生するまで、まだまだ戦えそうだなとも思った。(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 近代文学
感想投稿日 : 2020年12月4日
読了日 : 2020年11月25日
本棚登録日 : 2020年7月28日

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