本書の著者は、血圧に関連するレニンという物質を、世界で初めて解き明かした科学者。科学者が語る生命力についての本ということで、とある先生からご紹介を受けて読んでみました。
私の個人的な感想としては、率直に申し上げて物足りなさのある内容でありました。著者は、遺伝子にスイッチがあると言うこと、そして生きるために必要な遺伝子はオンにして、そうでないものはオフにするように心がけると、心身共に好転すると提唱しています。しかし、いずれも科学的な根拠や具体的な方法論などはなく、著者がこれまで科学者として経験してきた中で感じてきたものから、概要としてこういうものがあるのではないか、こういった心持ちが大切ではないかという、著者が想定した経験論を集約したものばかり。科学的な思考方法から人生という登山をしてきた方が、科学の発見のや人生の妙を感じながら、一つ一つ歩きながら山頂に達したというエピソードを集めたエッセイのような内容のものです。私のように、科学的な根拠や裏付けを求めている方にとっては、拍子抜けするように思います。あくまでエッセイとして軽く読んでみたらいかがでしょうか。
『東洋医学・鍼灸を学ぼう!』内のレビュー
http://hariq-study.genpoudou.com/essay/books_essay4.html
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
医療・医学・健康一般
- 感想投稿日 : 2014年6月15日
- 読了日 : 2014年6月15日
- 本棚登録日 : 2014年6月15日
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