死にたがりと雲雀(2) (KCx)

著者 :
  • 講談社 (2014年12月5日発売)
4.07
  • (17)
  • (31)
  • (13)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 252
感想 : 14
4

子供は親を選んで忌まれてくる事はできないのだ。
そんな、当たり前の事が厳しい。

世の中は誕生のその最初から不公平に満ちていて、その不公平の中で生きていくしかないのだ。
自分の手の中にある不幸ばかりを嘆いても、怨んでも、何がどうなる訳でもなく。まして、自分を卑下し、責めても良い事など一つもある訳もなく。
目の前に差し出された、細いけれど暖かい糸を掴んで、強くなって欲しい。
人は弱く、時としてその弱さが他人を傷つける刃となる。
それでも、人は強く、傷ついて泣いても、前を見て立ち上がる事もできるし、誰かに手を差し伸べる事もできる。

つらつらとそんな事を思ってしまった。
雲雀、その名のように、いつか空高く飛び上がれ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年12月13日
読了日 : 2014年12月12日
本棚登録日 : 2014年12月12日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする