題名のマラスは、中南米のギャング団だというが初耳だった。本書はそのマラスを題材にしたルポ。
絶望的なまでの貧富の格差、政府の腐敗。そんな中南米の社会にギャング団がはびこり、スラム街で育った青年、少年までもが取り込まれ、社会そのものを蝕んでいく。
悲惨以外の何物でもないが、マラスから抜け出そうとする少年、救いの手を差し伸べるNGOやキリスト教の神父・牧師にわずかながらも光明を感じた。
「 開高健ノンフィクション賞」受賞作ということで読んでみた。ギャング団や刑務所にまで乗り込んで取材する著者の取材力に、この受賞も納得。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年4月9日
- 読了日 : 2017年4月9日
- 本棚登録日 : 2017年4月9日
みんなの感想をみる