村上世彰氏が自らを振り返る著作とあって、自己弁明の書かと思っていたが、失礼なことに全くの誤解であった。
本書の個々の事例には異なる立場からの反論もあろうが、主張は極めてまっとうに思える。
通産官僚として体制側に属しながら、組織を飛び出し、闘いを挑んたことで、国策捜査の罠に落ちてしまったのか。誤解を招くような挑発的な言動や、ファンドの収益に追われるようになってしまったのが残念だ。
現在進む官主導のコーポレートガバナンス。しかし、何のために上場しているのかという、本書の冒頭の問いかけに、経営者が答えられなければ、結局魂の入らない形だけの改革になってしまいそうだ。
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- 感想投稿日 : 2017年12月8日
- 読了日 : 2017年12月3日
- 本棚登録日 : 2017年12月3日
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