2013年発行。9年間にわたって季刊『考える人』に連載されたもの。助監督時代、木下恵介の話などから、「食べることの羞恥」「忘れた自分」といった日常のこと、「オスマン・トルコ軍楽隊」などの旅行記、向田邦子等著名人との思い出などいろんな切り口でのエッセイ。山田太一ならでは。山田太一は常識を見返す柔軟の観察力と視点が好きだが、このエッセイにも散見できる。もっとも活字なのでもっと鋭いものを期待しなくもなかったが。
小道具さんら職人が好きで仲良くしていると、別の助監督からたしなめられる。
『君はいなに監督になるのだろう。彼らと親しみすぎてはいけない。命令する立場になるのだ。いまのままだと、彼らは君を軽く見るだろう』
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年9月10日
- 読了日 : 2018年9月10日
- 本棚登録日 : 2018年9月10日
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