『趙では李牧が燕への戦争を開始した。
李牧に対するは、燕国内にて唯一中華に名を馳せる大将軍・劇辛(げきしん)。劇辛は持ち前の読みで、李牧本陣を突き止める。本陣を目の前にし、いざ李牧に攻め込まんとしたその時、劇辛の前に?煖が立ちはだかり、何と劇辛は?煖に一瞬で両断されてしまう。
王都咸陽。色欲に狂う太后の後宮での権力により、呂不韋陣営に寝返る有力者達が続出していた。このタイミングを利用し、呂不韋は丞相から"相国(しょうこく)"という最高位の位に昇格する。
呂不韋が相国になったことを逆手にとり、政は多くの有力者達を多く集め、その権力を利用して昌文君を"左丞相"に任命させることに成功。空いていた丞相の席には、呂氏四柱である昌平君と李斯が就く予定だったところを、見事昌文君が李斯の分の席を勝ち取ったのだった。
一方、信達は楚との国境付近の警備の命が解かれ、東の先端の城・東金(とうきん)を目指していた。道中、傷だらけの子供に出会う。信は「徐は何処の城だ」と問うと、「徐は国です」と答える子供。助けてくださいと子供の頼みで信は飛信隊として徐の救援に向かってしまう。
砦を攻撃しているのは韓の二千将・馬関。"徐(じょ)"という小国を救う。徐は隣接している楚、魏、趙から庇護を受けて、その代わりに情報の流しを生業にしていた。信達は、徐の国王からもらった秘密の地図に記された極秘ルートの途中で、何と李牧の姿を目にする。
李牧の目的を探りに李牧を追った信と貂は、そこで李牧が密談の場を設けている場面に出くわす。
別れ際に、貂は李牧に問いかける。密談の相手が、秦国にとって最も最悪な相手だと予想するならばそれは楚の宰相であり、もしそうだとすれば密談の内容は"楚趙同盟"ではないのかと。
信は、配属されていた東金城にて、政の"おめでた"話を聞く。そして咸陽では、向が政の子を身ごもったと聞き、昌文君をはじめお祝いムードに包まれていた。その頃騰は楚との国境防衛壁・"南虎塁(なんこるい)"にいた。騰の予感が当たり、突然秦に楚軍が攻め込んでくるー。』
大国楚軍との戦いのプレ話。
- 感想投稿日 : 2021年3月21日
- 読了日 : 2021年3月21日
- 本棚登録日 : 2021年3月21日
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