ダークナイト ライジング Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

監督 : クリストファー・ノーラン 
出演 : クリスチャン・ベール  マイケル・ケイン  ゲイリー・オールドマン  アン・ハサウェイ  トム・ハーディー  マリオン・コティヤール  ジョゼフ・ゴードン=レヴィット 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.86
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本棚登録 : 997
感想 : 208
3

劇場で観た時は「まあ別に良いんじゃないの?」ぐらいだったんだけど、
今回再鑑賞してみたらツッコみ所が10個ぐらいあって、
さらに色々調べてたら町山さんがその倍ぐらいツッコんでてびっくり。
そして「俺なら『ライジズ』はこうした!」妄想ストーリーに爆笑しつつも納得。

アクションシーン(例の殴り合い以外w)が派手だったり
3つぐらいの話が交錯してるので、ぼけっと観てたら迫力で流されてしまうしどこが悪いのかわかりにくい。
なので鑑賞後は「なんとなく面白いアクション映画だったな」で終わってしまうのではないかなあ。

『ダークナイト』が好きな人は落差でがっかりしたんじゃないかな。
僕は『ダークナイト』があまり好きじゃないので、ここの部分がずっとわかんなくって。
作品としては面白いのだけど、「えっそんなに言うほど?」と。
「これが普通」で、普通レベルに今までなってなかったんじゃないの?
(そういえば、バイオレンス映画とアクション映画って最近きっぱりわかれてる気がする。レイティングのせいか?)

前作はアメコミの枠を超えて、「(やっと)これが映画!」って感じだったんだけど、
今作ではまたアメコミらしいアメコミ、悪い意味での漫画に戻ってしまった。
原作の再現度ではなく、アメコミとしての再現度は今作は高い気がしてて
そこは良い部分なのかもしれないけど映画としてはどうなの?と思う。
アメコミ読んだことある人はわかると思うけど、セリフで説明する部分が多い。
持論だけど、これは映画としてはあまりよろしくない。


本当は、フラットに映画を観れればいいんだけど、
クリストファー・ノーランは悪い意味でモヤっとするんです。
「ノーラン懐疑主義」って言葉があるのを初めて知りましたが、
まさにそれ。
『ダークナイト』も『インセプション』も『メメント』も、手放しで評価する気になれない。
ただ、どこが悪いのかわからん。だからモヤモヤする。
「好みの問題」と言ってしまえばそれまでなんだけど・・・。
監督作としてではなく、ちゃんと「単体の作品」として評価できればいいんですけどね。
『ダークナイト』の良い部分に引き摺られた感想か、
他の作品の苦手な部分に引き摺られた感想になってしまって。
商業的には成功したと思うけど、この『ライジズ』がノーランの実力だったんじゃないかなと。
過大評価したくないので過小評価になってるかもしれないです。

色々考えていくと、見るべきところはアン・ハサウェイのケツしかなくなるw
アン・ハサウェイ好きじゃないけど。
映画の雰囲気はすごく好きです。
もうこれ、やるなら『逆襲のシャア』にするのも手だったんじゃないか。
動機の部分の描写が全然わからない。
悪い意味で『メメント』『インセプション』とかの流れというか、
どんでん返しが入ってて・・・色々悪い理由はそのせいじゃないのかなあ。


前作『ダークナイト』について。
香港に行くとこ、そうかあれ最近のスパイアクションのトレンドなのかと。
他の事情も色々あると思うけど。
町山解説で『失楽園』っつってたけども、
最近、エリザベス朝の映画を観ていて、その流れでクロムウェルのことを調べてて、
何かに似てる・・・とずっと気になっていました。
あれ、ロシア革命もか・・・と思って目からウロコ。

清教徒革命も社会主義革命も、アメリカの保守派もそうで、
どこにでも起こりえるんだなあ。
『ライジズ』の方の町山妄想はそっちの考え方で、つながってくるんですよ。
最近の考え事の枠が広がったので超嬉しいです。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: アクション・ヒーロー
感想投稿日 : 2013年6月28日
本棚登録日 : 2013年6月28日

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