ブラック・ブレッド [DVD]

監督 : アグスティー・ビジャロンガ 
出演 : フランセスク・クルメ  マリナ・コマス  ノラ・ナバス  セルジ・ロペス  ルジェ・カザマジョ 
  • 松竹 (2012年12月7日発売)
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本棚登録 : 77
感想 : 18
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スペイン内戦後、フランコ政権下のカタルーニャ(カタロニア)地方。「大人のウソ」を知ることで少年期と決別をするような話。自分の中で何年か前からスペイン内戦ブームだったので、映画や本をちょっとずつ観たり読んだりしてます。先日読んだオーウェルの『カタロニア讃歌』の方が複雑(詳細)な内容だったので、予習どころかそれ以上のことになってました。

冒頭の馬のシーンや主人公のいとこの少女が小悪魔的だったり、村人のやった仕打ちの内容といい、ストーリーと表現は好きです。
だけどカメラがハンディでブラしてる部分が嫌い。手ブレ自体はそこまで否定派ではないですが、技術的に最近のものなので画面に重厚感がなくなって一気にチープに見えて興醒めする。1944年とかの話なので、もっと落ち着いたようにした方が良いと思う。
あと、しゃらくせえ演出の部分が何箇所かあって、そことしっくりこない。ハンディの部分がなければよかったんだけど。好きな箇所と嫌いな箇所がはっきりわかれる映画でした。だから、この映画がなんでこんなに評価が高いのかがよくわかりません。スペイン人だったら「よくぞこれをやった!」となるのかも。
『ブラック・ブレッド』=黒パン等食べ物や食器で、農民と富裕層の差を表現してるところは好き。

偶然『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を同時に借りて観たけど、すごく近い気がしてきました。あれは母親目線だけども、逆に子ども目線な話。どちらも手ブレするので、もしかすると監督はドグマ95に影響されてんでしょうか。

予告や煽り文句でミステリだの『パンズ・ラビリンス』の名前が出たりだのしてましたが嘘っぱちで、人間ドラマです。というか家族ものでもある。スペイン内戦ものってとこは共通してるけど、『パンラビ』+『ブラック・ブレッド』=『ダンサー・イン・ザ・ダーク』って感じがします。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ドラマ
感想投稿日 : 2014年3月28日
本棚登録日 : 2014年3月26日

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