ダイスをころがせ!

著者 :
  • 毎日新聞出版 (2002年1月1日発売)
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本棚登録 : 260
感想 : 34
5

もう、最高の作品です!この作者は「ホワイトアウト」でご存知の方も多いはず。他にも「連鎖」「震源」など秀作ぞろいでハズレのない作者ですけど、これは何と!「選挙」の話です。

真保裕一が選挙を題材にする話ってどんなのだろうと興味を持って広げた1ページ目からもう目が離せなくなるような内容でした。一応ミステリー作家として少しくらいは謎もありますが、それはおまけのようなもの。選挙運動を通じて34歳の大人の自分を見つける物語と言ったらいいでしょうか?「前例なき選挙青春小説」ってあるけど、きっと私みたいなオヤジだから青春って言われてもすんなり読めたのかも。

思えば、2年ほど前の選挙では森首相が「無党派層は寝ていてくれればいい」と言うような発言して話題になりましたが、ちょうどその選挙を題材にしています。そして、人生も選挙も寝ていてはいけないと言う強烈なメッセージに取りましたが、、34歳以上の方で政治に無関心になりがちで投票に行っていない人は必読か?(笑)。

私個人はほとんど選挙では寝ていることはないけど、投票は全然しがらみなく、誰からの誘いも笑顔で後援会名簿に登録しますが、投票は最後の政策を読んで投票します。ほとんど反自民のようになってしまうので、勝率はとっても悪い疫病神のような投票者です。でも、こうした1票がもっと増えるといいのでしょうね。
なお、作中の選挙区は静岡十区。十区は架空らしいけど、どうして静岡なのか?そのこともあとがきに触れていましたが、なるほど、、、と。
2002.5.5

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2004年12月7日
読了日 : 2004年12月7日
本棚登録日 : 2004年12月7日

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