悲劇の名門 團十郎十二代 (文春新書 805)

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年4月20日発売)
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本棚登録 : 51
感想 : 8
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数ある歌舞伎書の中で、團十郎を通して上手にコンパクトにしあげていますね。型や芸談が多い中、誰もふれたくないスキャンダラスを扱っている点は異色です。歌舞伎用語も、ほぼ注釈に頼らず本文ですすめていく姿勢に好感。
江戸の時代背景も少し触れながら、時代を追っているので、文化史としても読めますね。
「世襲」や「家」とは何かを問うたものであるが、弾左衛門や初代の出生を少し扱っているが、考える点は多いですね。
民主主義(実力主義)と世襲(封建主義)を考えるのに参考になる1冊ですね。
芸能の世界では、世襲が理解できる部分があるとするが、果たしてそうなのであろうか。理解できる事柄は、多々あるが、問題もある。
課題がまた一つできました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年2月26日
読了日 : 2017年2月26日
本棚登録日 : 2017年2月26日

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