なつのひかり (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (1999年5月20日発売)
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本棚登録 : 4087
感想 : 323
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江國香織の小説は、四季の中で言うと、夏にいちばん読みたくなる。夏のじっとりまとわりつく空気と、江國香織が紡ぎ出す文体と物語が、すごく似ているし、読んでいるとなんだか夏の暑さにやられたように、ぼんやりとしてくるからだ。

「なつのひかり」は、主人公である栞と、栞の兄、兄の愛人と兄の妻が二人(つまり重婚)が登場する。そして物語の奥に奥に連れていってくれる、指名手配のヤドカリだ。

物語からわたしたちが受け取るものはあまりない。ただ江國香織が連れて行ってくれる、強い引力の物語の世界を、わたしたちはふわふわと漂うだけだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年7月29日
読了日 : 2017年7月29日
本棚登録日 : 2017年7月29日

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