20世紀の美術は、目まぐるしく変化する時代と同様に、様々な派、イズムが続々と出現し、そのスパンも5~10年と短い。20世紀の美術の源流は後期印象派、象徴主義、アール・ヌーヴォー、素朴派であり、そこからフォーヴィズム、キュビズム、オルフィスム、セクション・ドール、エコールド・パリ、ドイツ表現主義、未来主義、デ・スティル、シュープレマティスム、ロシア構成主義、ダダイズム、アメリカン・リアリズム、ヨーロッパ構成主義、ピュリスム、バウハウス、新即物主義、形而上絵画、シューレアリスム、アール・デコ、メキシコ壁画運動、アメリカン・シーン、現代彫刻、抽象表現主義、ポップアート、コンセプチュアル・アートと出現する。それぞれ、丁寧な解説と代表的な作品が挙げられていて、読んでいて非常に面白い。まさしく個の噴出と言っていいだろう。時代の動きにも影響はされているし、直前の美術運動への反動といった面も強い。
さて、1950年代にアイデア勝負のコンセプチュアル・アートが現れてから以降は一体どうなっているのだろうか。意外と新しい流れは現れていないのではないだろうか。それとも百花繚乱という状態であろうか。昨年2019年に愛知・トリエンナーレを見に行ったが、どう総括していいのか、いや出来ないのか。そのあたりも探求していきたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
美術書
- 感想投稿日 : 2020年3月15日
- 読了日 : 2020年3月14日
- 本棚登録日 : 2020年3月14日
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