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ずっと昔に読んだことのある作家さんでしたが、
急に思い立って手に取りました。
関係者の話をインタビュー形式でまとめてながら、
タワーマンションで起きた凄惨な事件の全貌が
少しずつ明らかにされます。
事件を振り返って語る主な関係者ほ視点と
無関係そうな人の生活が途中に差し込まれるのを、
二つの車輪のように見ながら進みます。
主旋律と伴奏のように相互に関係しているのか、
一見関係しているようでいて実は無関係なのか
謎解きの楽しみもあります。
内容は社会問題を含んだ重めなものなのに、
最後に残る余韻は思ったほど苦くない。
酸味と苦味のコクのバランスが程よくとれた、
後味の良いお話でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月2日
- 読了日 : 2022年8月2日
- 本棚登録日 : 2022年8月2日
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