※
『氷菓』の続編。
前作を読まずに本作『愚者のエンドロール』を
読みましたが、最初に各登場人物のキャラクター
紹介が詳しくされていたので前作を知らなくても
スムーズに話に入っていけました。
記憶に新しいうちに『氷菓』を読んで、
キー人物と本作との繋がりと垣間見える
裏事情を確認したくなりました。
自分はライトなミステリーの方が好みなので
少し重いと感じましたが、本格ミステリが
好みの方は各所に挟まれた言葉からもっと
深く楽しめるかもしれません。
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神山高校古典部へ持ち込まれた珍依頼。
メンバーが4人が、それぞれの得意分野を
活かして最善案を探っていく物語。
個性的なメンバーが揃う中、生活信条が
省エネルギーという効率主義の主人公は
ドライというか、無気力気味というか
熱量に欠ける男子校生。
自分に特別な能力や技術はないと自覚して
いながらも、誰かに認められて浮き足だって
しまうところには人間味を感じます。
でも独善的にはなれない点に、主人公の
謙虚さや拭えない自信のなさもみえ隠れして
それもまた人らしい。
何とはなしに見える黒幕の影(少し大袈裟)から
この先のストーリーがあるのか、またどこかで
成長したメンバーに会えるかもしれない期待を
匂わせてくれました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年2月10日
- 読了日 : 2023年2月10日
- 本棚登録日 : 2023年2月10日
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