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夜明けまで
星がひとつほしいとの祈り
寄り道
斉唱
長良川
沈下橋
全7作
女性の人生における分岐点での其々の判断、
その判断よって開けた時間と閉ざされた道。
どれを選べば正しいと決まっていないし、
どれを選んだから間違いでもない。
さまざまな土地の方言が物語に生々しい命を与え、
登場人物が話の中で今も生きて息をしているように
感じさせる。
正解なんてない、だから失敗もない。
星がほしいなら星を求めて進む。
寄り道だって無駄じゃない。
例え一度手放した花でも、
永遠に手にできないわけじゃない。
抱えきれない思いがあるから夜明けを瞼に
焼き付けて踏み出すことも選べる。
声をかぎりに求めて叫ぶこともできる。
本人が望めば、思い出や記憶は悠久に続く
穏やかな川の流れのように絶えることはない。
仮に沈むことがあっても、
じっと耐えて水を受け入れて
時がたち未だ浮き上がればいい。
色んな人の時間を見せていただきました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年9月21日
- 読了日 : 2021年9月21日
- 本棚登録日 : 2021年9月10日
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