これは…凄い。伏線の女の子の正体と最後の仕掛けは予想していたけれど、S&Mシリーズを読んでいたからこその興奮。
やはり…四季シリーズは読んでから次に進むべきかもしれない。
何なんだろう…この人たち。
真賀田四季のように自身の能力と理想、根源的な人間存在としての明確な自己解答を持って「向こう側」へ行ってしまった人たちと、紅子や保呂草や犀川のように「向こう側」の人間と本質的にまったく同じでありながら、まだ悩み苦しむことを続け、解答を保留したまま「こちら側」にとどまる人たち。
この人たちを描く意味は何なんだろう。森博嗣の真意を知りたい。読み続けなくてはならない。もはや抜け出せない。なぜなら、これらの天才たち(あるいは潜在的犯罪者資質を持つ者たち)は、例外なく美しく、そうして気高く、私を惹きつけてやまないからだ。
私の中では森博嗣の各シリーズは、ミステリィではない。どんなジャンルをも突き抜けた、人間存在の不思議と神々しさ、危うさとある種の完璧さに慄然とさせられてしまう。
また会えた。そうしてこれからも会えるだろう…真賀田四季。楽しみだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年4月11日
- 読了日 : 2014年4月11日
- 本棚登録日 : 2014年3月30日
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