- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103655039
作品紹介・あらすじ
年をとるのは侘しいけれど、無理せず自然に暮らしていたい-。夫婦ふたり暮らしの日常、在宅介護・尊厳死・葬儀の方法など直面する様々な問題…。自由に、心やさしく、毅然と生きる83歳の老いの実感を綴る心豊かなエッセイ。
感想・レビュー・書評
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人は一人じゃ生きていけない…のよね。と、改めて。我が家にも家風なんてモノはない、けど、我が夫婦のカタチで寄り添って生きていければいいな〜と思うのでありました。
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年をとったなぁ〜、って老いを感じるときというのはどんなときでしょう?
ワタクシもシミや肩凝りといった身体的なものから、もの忘れやひとの名前を覚えられなかったりといった脳の衰えまで、ふとしたときに老化初期を自覚するようなお年頃に突入してしまいました。
今でもこんなにボケているのに、さらに70、80歳となったら…!?
そんなふうに、序々にじょじょに露出していく“老い”とともに生きていく、夫婦の日々を少しづつ綴ったエッセイ集がこちら。
貞子さんのお茶目でクールで、生真面目で、陽気で気丈で…といった人柄にひきつけられるのはもちろん、着眼点のおもしろさや、可愛らしい文章はお年をまったく感じさせません!
(それとも、経験を重ねたからこその為せる巧さ?)
また、お互いをいたわる老夫婦のやりとりのしあわせなことといったら!
老いとは厳しく、残酷なもの。
それどころか、そう遠くはない死さえも意識しながら、カラ元気でもなく暗くもならず、夫婦で1日1日を寄り添って過ごしていく。
老いたものは老いたなりの生き方を。ひとりでは難しいことも、ふたりでゆっくりとこなしていけばいい。
私は年をとったら、こんなふうに老いを迎え入れるだろうか、と。
でも、貞子さんを見ているとおばあちゃんになるのももいいかもなぁ、なんて甘いかな。
…その前に、こんな自分にも酸いも甘いも分かちあえる伴侶があらわれることを祈って!