桜花を見た (文春文庫 う 11-7)

著者 :
  • 文藝春秋 (2007年6月8日発売)
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本棚登録 : 296
感想 : 15

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いくつかの話は実在人物を取り巻く話。

桜花を見た・・・手代の英助は自分が町奉行遠山の息子である、という亡き母の言葉を胸に、ただ遠山本人には確かめられずにいた。父子の最初で最後の面会シーン。泣けます。
別れ雲・・・筆屋の娘おれんは婿に入った手代の夫の遊びが元で店をつぶされ、筆職人の父と二人で小さな店を構え生きていた。店に寄るつくようになった絵師の鯛蔵はおれんよりも年下だがおれんに好意をもっている様子。おれんはその想いに応えることができない。そんななか行方不明の夫が江戸で同じ筆屋を営んでいることを知る。
酔いもせず・・・葛飾北斎の娘、お栄の話。
そういえば諸田作品で一九の娘舞の話にお栄も登場してたものがあったっけね。あっちのお栄よりもこっちのお栄の方がまともで良かった。
その他、松前藩がらみ作品

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: う:宇江佐真理
感想投稿日 : 2012年5月30日
読了日 : 2012年5月29日
本棚登録日 : 2012年5月29日

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