孤独な殺し屋レオンと、麻薬取締局に家族を殺された少女マチルダ。
普通は少女の目を通して殺し屋を見ていくものかもしれないけれど、どちらかというとレオンの目を通してマチルダの魅力にぐいぐい引き込まれる。
マチルダの強さと危うさ、あどけない表情の後に見える射るような眼差し。役者とか全然知らないので普段気にならないんだけど、マチルダを演じた役者さんは凄い。
あとスタンフィールドが、どう見てもラリってるし殺し屋よりクレイジーなのに、麻薬取締局員っていうのが凄い。アメリカって凄い。
レオンとマチルダ。この二人の関係がなんなのかはよく分からない。
こういう大人と子供の話では、恋とは思わずにみる方なんだけれど、全く他人の大人と子供の人間関係を表すちょうどいい言葉ってない。例えば先生と生徒とかご近所さんとか、自分達に付属しているものが先にたつ。
なんとも言えない関係の二人だけれど、なんとも言えないというのは、枠に嵌める前のそのままの思いをやり取りできる関係なのかもしれない。
だから多分本人たちにしか分からない。
予想通り一人残されてしまったマチルダが心配だったけれど、今でも恐らく大嫌いで行きたくないであろう学校の門を叩き、鉢植えを地に植え替えた。
大地に根を張って生きてくれると思いたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月13日
- 読了日 : 2020年8月11日
- 本棚登録日 : 2020年8月11日
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