エサウ: 封印された神の子

  • 徳間書店 (1998年10月1日発売)
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感想 : 10
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エサウ フィリップ・カー 徳間書店
封印された神の子

このサブタイトルは最後の最後になって理解できた
理想的な成長を遂げた人間集団を個々に見ることができるが
今の社会状況では望み薄である
最も意識状のクーデターは一瞬に目が覚めるものだと確信するが

フィクションとして奇想天外にあふれた小説でありながら
ノンフィクションとしてのドキュメントに裏打ちされた内容が
しっかりとしているので読み応えがあるのだろう

SF的でもあり思想的でもあり倫理的でもあり
混沌たる時代としての全体観をとらえているので
細切れにされたドキュメントよりも奥深い面があるところも
納得の行くところである

切り口は考古学と人類学なのだけれど
登山という舞台があって様々な学問が絡み合うという
小説ならではの夢の設定があり
駆け引きに歪められた政治の矛盾が力尽くで入り込んでくるという
スペクタル小説である

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年3月28日
読了日 : 2017年3月28日
本棚登録日 : 2017年3月28日

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