ほうかご探偵隊 (MYSTERY LAND)

著者 :
  • 講談社 (2004年11月25日発売)
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本棚登録 : 268
感想 : 59

ミステリーランドらしい一冊だと思います。
主人公は5年生の高時くん。彼のクラスで、不要物ばかりが消失するという事件が起こり、名探偵風のクラスメイトと、主人公が淡い憧れを抱いている女子生徒とその友達と、放課後に探偵活動をして真相に近づいていきます。と、こう言えば格好いいけれど、実際に事件の真相にたどり着くのは主人公ではなく名探偵風クラスメイトの龍之介くんだったりします。

消えてしまったのは、芸術家肌のクラスメイトが描いた絵、クラス委員がカラ回りして作ってしまった招き猫(募金箱のつもりだったものの使われず掃除用具入れにしまわれている←考えたら結構酷い)、クラスメイトの女の子1人が世話する以外はほとんど関心のなかったニワトリに、はたまた主人公が以前使っていたソプラノリコーダーの筒部分という、一般的には価値がないと考えられるものばかりなのです。
ニワトリだけが生きている動物なので、そこが推理の入り口にはなるのですが、結果としては血なまぐさくないし、何度もどんでん返しがあって、一気に面白く読むことができました。

彼らは放課後に「探偵活動」と称して現場に行き、関係者と思われる人たちに事情聴取をしていくのですが、小学生なら一度は憧れる冒険ではなりでしょうか。学校の図書館に置いてあったら、子供の頃の私なら間違いなく読んだだろうなという作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書
感想投稿日 : 2011年3月8日
読了日 : 2011年3月6日
本棚登録日 : 2011年3月8日

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