ひどく長く感じる長編小説だった。主人公Kの不遇さに精神を削られながら最後まで読むが、終わりはもちろん未完であるのですっきりすることなく物語は終わる。しかしそれがこの物語のいい点だ。カフカは世の不条理を書くのがとても上手いと思う。本文中もなんどもげんなりさせられた。この物語が未完であることもカフカは意図していなかっただろうが、人生が完結するものではないものということが表現されているようでいい終わり方だと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月2日
- 読了日 : 2020年9月2日
- 本棚登録日 : 2020年7月6日
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