「慰安婦」問題とは何だったのか: メディア・NGO・政府の功罪 (中公新書 1900)

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  • 中央公論新社 (2007年6月25日発売)
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感想 : 27
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民間から償い金を募って、慰安婦への補償をした「アジア女性基金」の当事者が書いた本。善意で始めた活動が、国家補償原理主義者のNGOやメディアなど独善に凝り固まったものに踏みにじられていく過程が描かれている。
多少、自己弁護的なところが鼻につくが、韓国の挺対協などNGOが問題解決の道を遠くしているのは間違いない。
本書でうなづいたのは、リベラルや左派こそ中韓と議論し、誤りは正していくべきという下り。左派の遠慮とも言える姿勢が、嫌韓や歴史修正主義者の跋扈を呼んでいるのは正にその通りだと感じた。
解決の道などないのかもしれない。だが、それでも対話を続けて行かなければならないのが日韓関係なのだろう

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年2月25日
読了日 : 2014年2月25日
本棚登録日 : 2014年2月25日

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