幻の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 9-1))

  • 早川書房 (1976年4月30日発売)
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「夜は若く彼もまた若かった。が、夜の空気は甘いのに、彼の心は苦かった」という稲葉明雄の名訳が素晴らしい。妻と喧嘩し部屋を飛び出したスコットはバーで〈かぼちゃ型の帽子〉を被った女に会う。その女と芝居を観に行き、部屋に戻ると刑事が待っていた。そしてネクタイで絞殺された妻の死体。スコットは殺害容疑で逮捕される。スコットのアリバイを証明できるのはかぼちゃ型の帽子の女だけ。しかし彼女は現れない。スコットに死刑宣告が下る。果たして女は実在するのか?彼女はどこなんだ!と一緒になって探し回る気分。彼女しか自分の無実を証明できる人はいない。この強烈なスリルは衝撃的でした。語るまでもない名作!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年4月9日
読了日 : 2021年4月9日
本棚登録日 : 2021年4月9日

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