地を這う虫 (文春文庫 た 39-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (1999年5月7日発売)
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陽の当たらない場所で生きる者たち。夜警、サラ金取立て、サンドイッチマン…。悔しさを胸に、諦めたり言い訳したり。でもとにかく生きていく。苦い、あまりに苦い。人生の岐路で逃げた、怖気付いた、運がなかった者たちが、二度と立ち上がろうとせず、内側を向いたまま境遇に甘んじていく。こんなの矜持と呼んでいいのか。坂道を転げていく。ああ、辛い。良い話ではないが心に沁みる。楽しくはないが面白い。自分は安全な場所にいて他人の不幸を気の毒に思うような他人事の居心地の悪さを感じながら読み終える。何と表現すれば良いのだろう

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月13日
読了日 : 2021年2月13日
本棚登録日 : 2021年2月13日

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