北海道の田舎町に暮らす添島家。祖父母、父母、父の3人の姉弟、孫世代になる姉妹、9人で構成される。そして、添島家を見守る代々の北海道犬たち。添島家の9人と、彼らに関わる人達が主人公となり紡がれる、様々な時代の様々な瞬間は、決してドラマになるようなストーリーが隠されているわけではない。にもかかわらず、ページをめくるたび、各主人公たちの息遣い、感情といったものが時にジワリと滲み出し、時に鮮烈で心を揺さぶられる。この作家さんの作品を読むのはまだ3作目だけど、今回もかの文章の魅力にとりつかれた。心地よい余韻に浸りつつ読了。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
図書館(ま行)
- 感想投稿日 : 2018年10月15日
- 読了日 : 2018年10月14日
- 本棚登録日 : 2018年10月15日
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