中学生だし生理ネタだしなんか重いらしいし、前作のマリアボーイも割と暗い感じだったしとんでもないのだったらどうしようと思いながら読んだ。そんなに心配しなくてもよかった。
大人×中学生は割と短編とかで読んだ気がするけど、中学生同士の話って自分の中では新鮮だったから、中学生ってどんなんだっけな……と思い出しながら読んだ。攻めの子がすごく純朴でいい子で、中学生ってこんなんだっけ…と思ったけど中学生って小学7年生の子もいれば高校0年生の子もいて確かにビッミョーな年頃だったなって思う。
受けの子の設定はけっこう重い。お母さんは出て行ってお父さんには暴力ふるわれて担任の女の先生に助けてもらえたかと思ったらその婚約者である男の先生に性的暴力ふるわれる。でも文面より暗く感じない。この話、もっと悲劇的に救いようなくかわいそうな話にもできたと思うんだけど、この作者さんはそうしなかったんだなあ。
受けの子はこんな境遇でちょっと意地っ張りで強気にふるまってるけど。アイドルが好きだったり攻めの子を励まそうと深夜に連れ出したり照れたり笑ったり失敗したり思った以上に普通。
今まで読んできたノンケ×ゲイとか純朴で優しいいいやつ×ちょっと捻くれた訳アリの子っていうCPは大体受けの子は、特別な存在として扱われて悲劇的に描かれるだけのものが多かった、ような、気がする。でもこの作品は結構普通。中学生だからなのかもしれない。
後半は高校生になった二人。こっちは受けの子の心情が多く描かれてる。そこもよかった。どっちかの心情だけに焦点を当てられると片方はどうなの?ってなっちゃう。
最後の妊娠チェックするくだりは最初、なにこれ笑えばいいのシリアスシーンなのなんなのって若干うろたえてしまった…けどその後のシーンで唸った……
これって最後の3年後の話は描きおろしなのかな…あれ?そもそもマーブルって雑誌はないんだっけ?
3年後の話がないまま終わってたら逆によかったかもしれないとちょっと思ったけど、でも商業BLはやっぱ3年後ないとな!と思い直した。
最後まで読んだ結果、めっちゃあまあまやん……という感想になった。
- 感想投稿日 : 2016年2月11日
- 読了日 : 2016年2月10日
- 本棚登録日 : 2016年2月11日
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