中学生の頃、家に届くPJのカタログを眺めるのが好きだった。大きな胸も、小さな胸も、花のように繊細なレースやフリルで彩られ、裸でいるよりよほど可愛らしく神秘的に見えた。
気に入ったデザインのものには印をつけ、サイズ展開を確認しながらページをめくった。
およそ実用的でないガーターベルトやビスチェ、ベビードールにも憧れた。
大人になってみると、地味なヌードカラーや装飾の少ないものの方が服に響かず活用頻度が高いことに気づき、一目惚れ買いすることは減ったものの、美しいデザインのものを身につけると気分が高揚する。
閉鎖的な田舎の町のさびれた商店街に突然現れたインポートランジェリーショップ。
親から「みっともない」と否定され続けた豊かな胸も、可愛らしいものに憧れる乙女脳の男性の胸も、乳がんを摘出し大きな傷跡が残る胸も、優しく包み込む下着たち。
仕事柄、乳がんの摘出手術後の乳房再建論文なども目にすることがあるが、最近の再建技術の向上には目覚ましいものがあると感じる。カバーしてくれる専用パッドやブラジャーを身に付ければ尚更人には気づかれにくいだろう。
大胸・小胸等の悩みはもちろん、心と体、両方のケアまでもしてくれるランジェリー。新たな自分を発見できるランジェリー。
人には見せないものだけど、だからこそ、お洒落をする意義。たまには色っぽい、可愛い物も身に付けないとな。
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読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
女子ですもの。
- 感想投稿日 : 2014年9月5日
- 読了日 : 2014年9月5日
- 本棚登録日 : 2014年8月27日
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