男が痴漢になる理由

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  • イースト・プレス (2017年8月18日発売)
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最近「痴漢にあったら安全ピン」議論や
痴漢が走って逃げる動画が拡散されるなど
「痴漢」に関する話題を多く目にする中で
本当に論ずべきは何なのか?を知りたくて読んでみた。
 
依存者をケアするクリニックで
多数の痴漢犯罪者の治療をしてきた先生による
データと経験からあぶり出される
おぞましいまでの痴漢の実像に
絶望的な気分に。
 
痴漢は依存症であり
逮捕されるまで治らない。
 
しかし
依存症なので
治療を続けない限り
再犯率も非常に高い。
 
痴漢加害者は
自分の家族や会社に迷惑をかけたことへの反省はするが
被害者への罪悪感はほとんどない。
 
金品と違って目に見えて減らないので
少しくらい触ってもよい
相手が無防備なのが悪い、と
認知の歪みが生じている。
 
インターネットで簡単にアダルトコンテンツにアクセスできることで
AVで描かれている女性像とリアルの区別がつかなくなっている。
 
どの男性も潜在的に痴漢になる可能性があるので
痴漢から目を背ける傾向がある。
つまり痴漢は女性ではなく男性の問題である。

等々
ショッキングで怒りを覚える内容ばかりだった。
 
多くの方がこの真実を知り
日本が痴漢撲滅に向けて進んでいくことを願うばかりだ。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2019年5月31日
本棚登録日 : 2019年5月31日

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