筆者の半生を記した自伝であるが、よくも40年間をたんねんに記憶していたものだと思う。インド人と結婚し、インドで男の子を産み、お金をやりくりしながらインドでたくましく生活していく、という内容である。お金を稼げない夫、金がなくなったら日本に戻って臨時雇い教員としてはたらき、理不尽な借家を引っ越し、そんなハードな人生を淡々と綴っている。普通のインド人の生活がありのまま描かれているが、それはインド人の社会に溶け込み、インドの風景など美しいと受け入れる、そのような異文化への適応力が優れているからこそ成せるのだろう。
苦労の多い人生だったが、見事に立派な社会人となった一人息子と幸せな生活を過ごせ、このような本まで出せたのだ。表題の続きは、素晴らしい人生だったと締めるに違いない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
読んだ本
- 感想投稿日 : 2014年2月1日
- 読了日 : 2014年2月1日
- 本棚登録日 : 2013年12月23日
みんなの感想をみる