成功者の告白 (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社 (2006年9月21日発売)
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感想 : 238
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これから起業する、あるいは起業して2年以内くらいの人には本当におすすめの本だった。

特に、起業家の家庭と、企業で起きるトラブルに焦点をあてており、ここまで詳細且つ赤裸々に語っている本はなかなかない。

いくつか勉強になったことをメモしておく。

・成長期の商品というのは、お客さんの食いつきが全く違う。お客さん自ら買いに来てくれる。成長期に入った商品を取り扱ったことがあると、よく分かる。
→成長期の前半を、知識と情報に基づいて予測して、そのタイミングで参入すると、大きなビジネスチャンスを掴むことになる。

・創業4年目くらいの会社が必ず直面するのは、マネジメントの問題。この時期に一番重要なのは、営業の数字を上げることではなく、機能するマネジメントチームをつくること。

マネジメントの問題は、社員が病欠・遅刻、社員がいつかない、品質の低下、社員のモラルの低下、社員が社長の悪口を言い出す、社員の謀反・脱藩等々。

この時に必要なのは、家業から企業への生まれ変わること。社長1人で経営できる時代は終わったということ。


・社員を認めることは大切。
「〇〇さんと一緒に働くことができて、本当に良かった。なぜなら・・・・」

・会社が成長していくために必要な役者は4人。①起業家、②実務家、③管理者、④まとめ役。

・起業家は、社内を混乱させることがしばしばある。なぜなら起業家はアイデアマン。アイデアが湧いてきて、それを実行心変えれば気が済まない。セミナーに参加したり、本を読んだり、ほかの社長に会ったりしては情報を仕入れ、新しいアイデアを社内でやろうとする。しかもアイデアを持ってきた翌週には、また違うアイデアを言い始めるから、社内は大混乱。社内を大混乱に突き落としておいて、その後始末は実務家および管理者にやらせる。

・会社をシステム化する間、起業家は何をすべきかと言えば、会社から離れて遊んでいることが重要。なぜなら起業家はアイデアを出す人だから、社内で活躍するかぎり、混乱ばかり招いてしまう。だいたい社長というのは、進むばかりでストップすることを知らない。

社内のシステム化が完了したタイミングを見計らって、会社に戻る。遊んでいる間に思いついたアイデアを試すことで、新しい成長事業がスタートする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 起業家
感想投稿日 : 2019年5月12日
読了日 : 2019年5月12日
本棚登録日 : 2019年5月12日

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