刺青殺人事件 新装版 (光文社文庫 た 4-46)

著者 :
  • 光文社 (2013年10月8日発売)
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感想 : 45
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冒頭の刺青の耽美講義から作品世界に惹き込まれました。猟奇的な死体も相まって良い雰囲気です。
密室トリックは初歩的で拍子抜けしましたが、そこから派生する「何故、密室にしなければならなかったのか」と「何故、胴体が消えたのか」のプロットが実に素晴らしいです。「日本推理小説史上に欠かすことのできない作品」という評価は十分頷けます。
ただ一つ気になったのは、「読者への挑戦」の後で新事実が発覚することです。推理する条件はある程度揃っているとはいえ、探偵と読者が公平でないのはややアンフェアかなと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  高木彬光
感想投稿日 : 2014年3月15日
読了日 : -
本棚登録日 : 2014年3月15日

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