神様のボート (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2002年6月28日発売)
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『神様のボート』読了。
夢をみる母と現実をみる娘の話。狂気とも言える母親の心情についていけなかったわ…ごめんなさい。いやー、怖いわ…
好きな人を待つ葉子は土地に馴染まないようにと引っ越しを繰り返す。その動機が美しくも自分勝手で羨ましくもなる。娘の草子、よくグレなかったな…と感心してしまうよ。
私も幼少の頃に何度も引っ越しをした経験があるの「また引っ越し!?」っと言って泣いた記憶がある。子供目線でみると引っ越しは嫌でたまらなかったな…そういう思い出が甦る。
普通じゃない生活を余儀なくされると、自ずとしっかりしなきゃいけなくなってくるんだろうな。それはいいのかわるいのか。
そんな娘に諭されて最後は死まで考える葉子。娘がいないことに絶望していたのか…?本当に母娘関係って適度に距離を取らないと怖いなって思った。
私は過剰に怖いと反応してしまったけど、二人にとってはそうじゃないのかもしれない。淡々とした心理描写が儚く美しいものになるのかも。切ない。

2022.1.17(1回目)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 江國香織
感想投稿日 : 2022年1月17日
読了日 : 2022年1月17日
本棚登録日 : 2022年1月1日

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