ヒューマニティーズ 教育学

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  • 岩波書店 (2009年7月30日発売)
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・「教育とはかくあるべき」という期待や願望を、教育の定義(教育とは何か)の中に盛り込んでしまうという方法的態度である p6

・教育とは、誰かが意図的に、他者の学習を組織化しようとすることである p9

・(教育とは)目の前の出来事を別の次元で概念的にとらえなおそうとする「メタ思考」の次元の言葉なのである p12

・私は、近代の教育思想の一つの源流を、社会の改革や変化をプログラム的に計画しようとする思想に求めることができるのではないかと考えている p16

・一九世紀の一〇〇年の間に、教師の仕事は以前とは比べ物にならないほど、微妙で複雑なものになった。

・つまり、規範を語ろうとすると、教育科学を踏みこえねばならないのである。

・実践的教育学と教育科学の整理 p52

・技術知とは、硬い表現でいえば、手段の合理化の追求に特化した知である。ー 反省知としての教育学は、既存の現実や現実認識を相対化する知である。 p56

・ただ、教師になる人が個人としてもっている実践理論や、現場の教師たちが集団的に共有している実践理論は、狭くて危うい p61

・教育は、他者に対する行為であるかぎり、結末は予見しきれない確率論的な「賭け」なのである。 p70

・社会の変動の中で教育目的論の練り直しが必要になってきたにもかかわらず、現代の教育学者は、実践的教育学の規範の部分に真正面から取り組むのを避けてきたりその空隙は、教育の実情をよく知らない外部者たちによって埋められてしまったわけである。それが近年の状況である。そして、その結果生じているのが、経済や政治への教育の従属、という事態である。 p118

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感想投稿日 : 2023年6月21日
本棚登録日 : 2023年6月12日

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