蜜蜂と遠雷 (幻冬舎単行本)

著者 :
  • 幻冬舎 (2016年9月21日発売)
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感想 : 99
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読了。直木賞と本屋大賞のW受賞で話題になった小説。内容も知らず、タイトルに惹かれて読み始めた。
が、読み始めてすぐ「ピアノの森」を読んだことがある人は誰もが感じるであろう感覚を持った。これはピアノの森の小説版なのか? ピアノコンクールに参加しているコンテスタント達を描いている。風間塵はまさに一ノ瀬海そのものでありホフマンは阿字野 壮介である。
読みやすく、読みながら音楽が頭に浮かび風景が広がる。でもそれはピアノの森を読んだ時の感覚ではなかったか? この本から感じているのか自分でもわからなくなる。どうしてもピアノの森を思い出してしまい、自分の中でそれ以上にはならなかった。
音楽の解釈は恩田陸氏のものだろうか、とても読みやすいだけに、この本を読んでいる間、自分の中でピアノの森を拭い去ることができなかったのが残念だった。
タイトルの蜜蜂はコンテスタントの一人が養蜂に携わっており最後にすこし羽音に触れる箇所がある。遠雷については何を表現しようとしていたのか最後までわからなかった。
直木賞や本屋大賞を受賞していて、表現力は素晴らしいと思う。ピアノの森を読んだことがなければきっとふつうに楽しめると思う。
そして、ピアノの森をもう一度読みたくなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年4月1日
読了日 : 2019年4月1日
本棚登録日 : 2019年4月1日

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