太宰治の故郷である津軽地方を3週間かけて旅した紀行文。
津軽を魅力的に描こうとするところに、太宰の故郷への愛情を感じる。
あぁ、旅がしたいなぁ。こんな風に友人と一緒に酒を飲んだりおいしいものを食べたりして、楽しそうだなぁ。
当時は戦時中で、酒も食料も不足していたに違いない。そんな中で、酒やご馳走など、とても魅力的な描写が多い。
旅のなかで出会った人々、旧友、家族など、これまでの人生で出会った人たちを通して、自分という人間を作り上げてきたものを再認識していく。そして、時々、少年時代を振り返りながら旅は続いていく。
旅も終盤になり、太宰は育ての親たけとの再開を果たす。旅の本当の目的が達せられた瞬間だ。たけは、生家と絶縁状態だった太宰にとって母のような特別な存在。そんな2人の再会の場面にはジーンときた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年9月1日
- 読了日 : 2023年8月25日
- 本棚登録日 : 2023年8月21日
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コメント 3件
まいけるさんのコメント
2023/11/30
ひろさんのコメント
2023/11/30
まいけるさんのコメント
2023/11/30