ロジャーズの中核三条件 一致:カウンセリングの本質を考える 1

制作 : 本山智敬  坂中正義  三國牧子 
  • 創元社 (2015年8月25日発売)
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感想 : 5

この本に限らないが、ロジャース派の論文は、「教祖ロジャースはこう言った。それはこういう考えからである」的な記述が多い。

私は日々の臨床に活かせる知見が欲しいのであって、ロジャースがどう言ったかには興味がない。ロジャースの言っていることが真実とは限らないからである。

セラピストの必須三条件について論じているところなどは、「言葉あそび」でしかなく、「で、つまるところ、それをどのように臨床に活かすの?」というイメージが全く湧いてこない記述が多い。

臨床心理学、心理臨床学は、訓詁学ではない。本当に臨床をやっているのか?という書き手が散見されるのは非常に残念である。

他学派の成田善弘先生の寄稿が一番おもしろく、誠実(Genuineness)に書かれていると感じられたのは皮肉な話である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年1月21日
読了日 : 2023年10月9日
本棚登録日 : 2024年1月21日

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