日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか

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  • 集英社インターナショナル (2014年10月24日発売)
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日本の統治をめぐる戦後史。アメリカのえげつなさ、狡猾さを再確認。アメリカの上をいく戦略を選ばなければ、未来はない。著者のいう憲法の書き換えはその一歩に過ぎないだろう。

・日米地位協定の結果、航空特例法で米軍機と国連軍機への「適用除外」項目が設けられている。
・アメリカ国務省のシナリオの元に出された最高裁「砂川判決」
・アメリカやフランスでも、日本のような「統治行為論」の判例は認められていない
・バックドアから出入りするCIAの工作員
・法律が改正されてもつづく「放射性物質の適用除外」:法律に示されている、政府が基準を決めていないから。
・日米原子力協定によると、日本だけで決められるのは、電気料金だけ
・原子力村の経済規模が年間2兆円ならば、安保村の経済規模は年間350兆円で、日本のGDPのすべて。←根拠は?
・昭和天皇の人間宣言は、最初英文だった。
・GHQ,東京裁判、GHQが憲法草案を書いたこと、検閲制度そのものへの批判は検閲対象だった。
・美濃部達吉:現在進行中の手続きによると、草案を勅命によって議会に提出し、天皇のご裁可によって憲法改正が成立する。にもかかわらず、前文では国民自らが憲法を制定するようになっていて、これは虚偽だ。民定憲法は国民代表会議をつくって、それに起案させ、最後の確定として国民投票にかけるのが適当だ。
・8月革命説のアイデアは丸山真男。
・世界の常識:国土の一部でも占領されていたら、その間は絶対に憲法に手を触れてはならない。
・United Nations:国連と訳すか、連合国と訳すか
・ケナンドクトリンは、ソ連の封じ込めとドイツ・日本の封じこめの二面性があった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本<歴史>
感想投稿日 : 2016年4月7日
読了日 : 2016年4月7日
本棚登録日 : 2016年4月7日

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