「下」巻に入り、スローハイツの住人たちが動き出し、徐々に辻村さんの心理描写の細やかさが深くなっていく気がしました。「上」巻を読むのに3日ほどかかったのですが、「下」巻は一気読み。
場面・時間の展開も前後左右にスピーディに展開していく。そして、目を見張るばかりの伏線回収。「上」巻も丁寧に読んでいたつもりだったけど、「もっと時間をかけてしっかり読んでおけばよかった」とついつい思ってしまうほど様々なことが繋がっていきます。
なんとなく朧げに記憶していたストーリーの断片が過去の様々な事実によって形を作り出し、現在のありようを鮮明にしてくる。これまでの人間模様に思わず涙してしまう、そんな感じだったでしょうか。
「スローハイツの神様」と題した背景もしっかりと腑に落ちました。面白かった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月10日
- 読了日 : 2024年3月10日
- 本棚登録日 : 2024年3月10日
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