2016年。2/30冊目。
悪性の脳腫瘍を患った瀬野周司が、脳腫瘍の痛みをきっかけに精神だけ200年後の荒廃した世界(日本)を行き来できるようになる。脳腫瘍によって死を待つだけの周司が200年後を救うために様々な壁に立ち向かい、悩みながら乗り越え、成長していく姿が胸を打つ。
以下、好きな言葉。
「仕事にいつか必ずぶつかる壁がある。さいしょは手も足も出なくて苦しいが挑み続けることで必ず越えられるし、越えるとプロと一生続ける自信ができる」
「人間はたくさんのおろかな事をしでかすが、それでも誰もが必死に生きようとしているのは間違いない」
「人間の価値を決めるのは全てを奪われ裸にされたときに自分から進んで何をするか」
「人間は矛盾に満ちた存在。憎しみながら愛し、壊しながら創る。最低と思われていた者が次の瞬間には別人に変身し、頂点に立つ。崇高さと愚かさ、醜い欲望と透明な憧れに引き裂かれ、日々を生きている」
「人は環境によって作られるが、与えられた環境を乗り越えるのも人の力」
「誰かのために働くことが実は自分自身を救うこと」
また、1人で悶々と色々考えることが増えそうです笑。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
石田 衣良
- 感想投稿日 : 2016年1月10日
- 読了日 : 2016年1月10日
- 本棚登録日 : 2016年1月10日
みんなの感想をみる