神の方程式: 「万物の理論」を求めて

  • NHK出版 (2022年4月27日発売)
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本棚登録 : 256
感想 : 21
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一つ一つの理論は理解が追い付かないし、目に見えない話だけに実感も乏しいが、理屈は平易な言葉に置き換えられ、筋が通っている事も伝わるだけに、科学本というよりは空想小説を読んでいる感さえあった。近代から今日までの科学史とその発展、それぞれの発見がもたらした意味など、読み物的面白さはあり、素人でも読み通せるのは著者の筆力。20世紀初めの時点で、科学は行き着くところまで辿り着いたと認識されていた話や、例えばブラックホールの存在は予言されていたが、最近その撮影によって証明されるまで100年以上かかった事例など、科学的知見の進化はとどまる事が無いし、即ち絶対に時間を要する事でもある、という点、無限の可能性と、今を生きる”我々”の限界を知らされもした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2022年11月23日
読了日 : 2022年11月23日
本棚登録日 : 2022年11月23日

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