古代ギリシャの知られていない意外な真実と、そして現代日本人にもつながる共通した感性も明らかにされる、なかなか楽しい切り口の古代ギリシャについて詳しくなれる読み物でした。
色の捉えかた、「流れるもの、生きているもの」などという共通性から同じ単語を使うという感性は素敵だと思うし、蝉に感じる儚さを古代ギリシャの人々も感じていたというのは遥かなロマンチシズムを感じたり…。
そういうエピソードひとつひとつによって、かつて彼らはほんとうに存在していたんだな、という「リアルさ」が自然と浮き立ってきたように感じました。
一方でギリシア神話の神々のハチャメチャさ(そしてそれがだんだんと曲色されたものでもあるという)や、夢や生活の感性(はたらかざるものこそ人であるという)のわからなさもそれはそれで凄いなと...
古代ギリシアのあれこれを小難しくなく、ひたすら平易に楽しく解説してくれていて有難いし、すてきな本だと思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年1月21日
- 読了日 : 2018年1月16日
- 本棚登録日 : 2018年1月21日
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