テアイテトス (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2014年12月17日発売)
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本棚登録 : 171
感想 : 10
4

もう二度とレジメにしたくないですねー笑
話が結構込み入っていてややこしい。
知識とは何かを問いながら、「~ではない」というかたちで反駁していく(結局こたえはみつからないのだけれど)。

ヘラクレイトスやプロタゴラスの言葉ーー「万物は流転する」「人それぞれ」ーーというかたちの相対主義をいかに乗り越え、共通のものとして知を立てることができるのか、ということがプラトンの課題。
あまりここでは「イデア」という発想が全面にはでてこないので、そのぶんだけややこしいのかもしれない。

そしてもうひとつのモチーフは、《産婆術》。
ソクラテスは、相手を窮地に陥れバカにするのだ、
という批判に応えるために、
ソクラテスは、若い男の子がみずから孕んだ概念のお産を助けてやるのだ、
というのを実践的に見せている。

確かに、こう言えばうまくいくんじゃない?とフォローしながら若い子と話していくのは楽しい。
うんうん唸りながら最後に「ああ、そうか!」という笑顔を見るのは好きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学
感想投稿日 : 2015年9月11日
読了日 : 2015年9月11日
本棚登録日 : 2015年4月25日

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